2022年6月1日
 
喫煙と新型コロナ
 
｜喫煙は新型コロナの重症化要因
 
喫煙者は喫煙関連疾患を患いやすいといわれています。
喫煙関連疾患を患っていると新型コロナの重症化リスクが高いと考えられています。
 
非喫煙者でも、過去に喫煙していて喫煙関連疾患を患ったために禁煙した人は
新型コロナの重症化リスクが高いのではないかと考えられているようです。
 
新型コロナの感染を完全に防ぐのは難しいので、重症化を防ぐことが重要です。
禁煙は喫煙関連疾患を予防し、新型コロナの重症化リスクを減らすために重要です。
 
｜喫煙者は新型コロナ後遺症が出る割合が多い
 
肥満や基礎疾患がある人、喫煙者に後遺症が出る割合が多いことがわかってきたそうです。
 
後遺症はなぜ起こるのか、治療や予防方法について、まだわかっていないそうです。
現在のところ、後遺症にならないための対策は新型コロナに感染しないことだそうです。
 
｜喫煙による健康への影響
 
喫煙者はがん、心臓病、脳卒中、肺気腫、喘息、歯周病等の罹患率が高いことがわかっています。
喫煙がこれらの疾患の原因と関連があることが研究等により指摘されています。
 
｜妊娠中の健康への悪影響
 
喫煙による妊婦の流産、早産、低出生体重児等などの発生率が上がることも報告されており、
妊娠中の喫煙が胎児の発育に悪影響を及ぼすことが指摘されています。
 
｜未成年者の喫煙
 
2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられましたが、
酒、たばこ、公営競技（競馬、競輪など）の年齢制限は20歳のままです。
 
喫煙開始年齢が低いほど健康への悪影響が大きく現れるという問題があります。
未成年者は喫煙開始後急激にニコチン依存になる場合が多いことが明らかになっています。
 
｜受動喫煙による健康への影響
 
たばこの煙による健康への悪影響は喫煙者本人にとどまりません。
受動喫煙によって健康への悪影響が生じることも指摘されています。
 
｜加熱式たばこの健康影響
 
加熱式たばこは販売開始から年月が短く、長期使用による健康への影響はわかっていません。
紙巻たばこに比べて健康影響が少ないかどうかはまだ明らかになっていません。
 
加熱式たばこにもニコチンが含まれています。
たばこ煙にさらされる量が少ないとしても、
喫煙者と受動喫煙者の健康に悪影響を及ぼす可能性が否定できないと考えられています。
 
加熱式たばこは、禁煙を阻害し、若年者を喫煙習慣に誘導するという問題もあります。
 
｜禁煙
 
5月31日は世界禁煙デーです。
5月31日から6月6日は「禁煙週間」です。
 
禁煙による健康改善は何歳でも遅すぎることはありません。
若年で禁煙するほど効果があります。
 
禁煙は病気の有無を問わず、健康改善効果が期待できます。
病気を持った方が禁煙することも大切です。
 
禁煙すると家族から喜ばれます。
「タバコ臭い」「煙たい」などと煙たがられることがなくなります。
ニコチン切れで「イライラ」することがなくなります。
 
｜たばこの依存性
 
依存とはある物をやめようと思っても、やめられなくなった状態です。
たばこはアルコールや覚せい剤よりも強い依存性があるといわれています。
 
たばこ煙に含まれるニコチンが依存の原因となる物質です。
ニコチン依存は世界的に独立した疾患として扱われています。
 
｜禁煙外来
 
喫煙習慣は薬物依存というとらえ方があります。
喫煙者はニコチン依存症という疾患に罹患している状態です。
禁煙外来では、保険診療で禁煙治療を行います。
加熱式たばこ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています。