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世界自殺予防デー②

前回のブログの続きです。
科学的な考えにより、人の心の動きや「死」について考えることで
心を鍛える方法を紹介します。

デス・ライティング
受容の心を鍛えるのに有効なテクニックです。
イギリス・ケント大学の心理学者が実験で効果を確認した手法です。

やり方
・1週間だけ「死について」の文章を書く。

「自分の人生がもうすぐ終わるとしたら?」や
「思ったよりも寿命が短いと知ったらどう思う?」
などなんでもいいので1日10~15分「死」について考える。

効果
モチベーションや自尊心、他人への思いやりや協調性など上昇します。

このような現象が起こるのは自分の死について考えることで
普通に生きていることや毎日過ごしていることの希少価値が増すからです。
死を考えることで心を鍛えることができます。

パーキンソンの法則締め切り効果
死は夏休みの宿題と似ています。
パーキンソンの法則というものがあり
「やらないといけないことは与えられた時間をすべて満たすまで終わらない」
というものがあります。
死がくるのがいつかわからないので、宿題をやり残したまま
最後を迎えるかもしれません。

夏休みが後半になると「締め切り効果」というものが起こり、
やる気とプレッシャーが出てきて宿題をします。

「死ぬまでにしたい10のこと」という映画があります。
余命2ヶ月と告げられてから「死ぬまでにしたいこと」を実行します。

「死」という締め切りがいつかわからないので人生の目標は
先延ばしにしない方が良いかもしれません。
人生の目的があるとそこに向かって進むのでストレスが減り、
健康的になり寿命が延びるという研究結果があるので人生の目標は
あったほうがいいです。

感情予測のエラー
ハーバード大学のダニエル・ギルバード教授は、
実験参加者に恋人と別れる、子供が死ぬ物語を読むなどネガティブなことが
起こったらどれくらい悲しむのかと予測してもらいました。

結果
ネガティブな感情予測は実際に起きることより大きく評価していました。

実際に悲しいことが起こっても、想像していたよりは悲しくならないのです。
ポジティブな出来事を予測した場合も物事の影響を過大評価しました。

実験では何度やっても「感情予測のエラー」が起きました。

脳内ストーリーテラー
頭の中にあるネガティブなストーリーを勝手に作り出すことを
「脳内ストーリーテラー」といいます。
何か失敗や辛いことがあったときに、それがずっと続くと考えてしまったり
全てが終わったと考えてしまいます。
人間はネガティブなことが起こるとそれがずっと続くと考えてしまうのです。

人間は未来の自分の感情を予測するのがすごく苦手です。
自殺する人の大多数は精神疾患を発症しているのでさらに予測が下手に
なっています。
「感情予測のエラー」のよるネガティブの過大評価、
「脳内ストーリーテラー」によるネガティブがずっと続くという思い込み、
このような考え方の偏りがあることを知っているだけで
人間は逆境に強くなります。
想像より現実は「案ずるより産むが易し」のことが多いでしょう。

長い文でしたが、ここまで読んでくださり
ありがとうございます。
うつ病などであれば死にたいと考えてしまっても仕方ないです。
しかし、自殺の決断、実行する前に身近な人と話してください。
話せない場合はここに電話してください。

こころの健康相談統一ダイヤル
0570-064-556

自分が中学2年生の頃、自宅から歩いて2~3分のところに
住んでいる友達が首吊り自殺しました。
少しでいいので話したかった。

今が辛く、土砂降りの雨だとしても、雨がずっと続くとは限りません。
「ノー・レイン、ノー・レインボー」です。

前回のブログは名門イェール大学で23年連続で続く人気講義
≪「死」とは何か?≫の内容の紹介です。
今回のブログよりためになる内容だと思うので気になる方はどうぞ。

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