ストレスは悪いものだから避けたほうがいいと考えている方が
多いと思いますが実はストレスが体に良いものだと思うだけで
その通りになります。
ストレスというのは、2つのホルモンが中心になっていて
ひとつがコルチゾール、もうひとつがDHEAです。
コルチゾールの働き
・ストレスに対して体と脳がエネルギーを使いやすくする
・過剰だとうつや不安症になる
DHEA(デヒドロエピアンドステロン)の働き
・ストレスの経験を通じて脳が成長するのを助ける
・免疫機能を高める
コルチゾールが多い場合は、ストレスが悪い方に働き、
DHEAが多い場合は良い方に働きます。
コロンビア大学・行動研究所のアリア・クライスが
ストレスに対する考え方が実際にどのような影響を与えるかを
研究しました。
実験参加者を2つのグループに分け、
圧迫面接のような非常にストレスがかかる体験をする前に
ビデオを見てもらいました。
①グループ
ストレスは健康や健康や人生の幸福感を得るために良いものだという
様々な研究結果のビデオを見てもらい、ストレスは体に良いものだと
思ってもらう。
②グループ
ストレスは体に悪いというビデオを見せ、体に悪いものだと思ってもらう。
実験後それぞれのグループの唾液を分析しました。
結果
①グループはコルチゾールが少なく、DHEAが多い。
②グループはコルチゾールが多く、DHEAが少ない。
ストレスに対する考え方の違いだけで同じ体験に対し肉体的に
異なる反応が出ました。
ストレスを自分の成長につながると思うことでおこる効果
・精神が健康になる
・人生の満足感が増える
・幸福感が増える
・健康寿命や病気のリスクにポジティブな影響を与える
などの効果がおこることがわかっています。
ではどうすればストレスを味方にできるのか?
方法はストレスは体に良いものだと知ることです。
ここまでブログを読んで下さったみなさんは以前よりストレスが
味方になっています。
唾液からDHEAがたくさん出るようになってしまいました。
これ以上、体を改造されたくない方はここで読むのを止めてください。
…それでは残った改造されたがりのみなさんにストレスの良さを伝えます。
ストレスが体に良いものだと思うことで起こる効果
・パフォーマンスや生産性が向上
・健康や活力が向上
・学習効率が高まり成長速度が上がる
・やりがいを感じ人生に対する充実感が増す
・五感が鋭くなり注意力が高まる
・集中力が向上
・人の気持ちを理解し社交性が高まる
この効果はストレスの大小に関係ありません。
側から見ると辛そうでも、当の本人がすごい成長中だと思うと味方になります。
ストレスを感じたときに成長中だと思い出してください。
考えてみれば自分が辛いときに自分の体がさらに辛くなるものを出すなんて
変ですよね。
ドMの人なら喜ぶかもしれませんが自分は嫌です。
良いものだと思うと辛いときに味方になってくれるのがストレスです。
しかし、ストレスはたくさんあり、全てを味方にするのは
難しいので受け流す力もつけましょう。
ストレスフレンドリーとストレスフリーを組み合わせるようにしましょう。
薬でも考え方で効果が変わることがあります。
・プラセボ効果
普通のラムネを「頭痛薬です」と言ってから飲んでもらうと、
頭痛が治ることがあります。
・ノセボ効果
普通のラムネを「頭痛薬だけど腹痛の副作用がおこるかもしれない」と言ってから
飲んでもらうと、お腹が痛くなることがあります。
薬も良いと思って飲むと効果が良くなりますし、ストレスも科学的に
体に良いんだと理解すれば良い方向に働くんですね。
スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガルや
ドイツのマンハイム大学の研究でも考え方でストレスが体に良くなるという
結果が出ています。
今回のブログは「ポジティブ・ストレス・マインドセット」の話でした。
今は自殺予防週間です。
9月10日から1週間、日本では自殺について正しい知識を普及する期間として啓発活動を行っています。
次回は重い内容になりますが自殺について話をしたいと思います。
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