数か月前から漢方相談の予約を「新しい患者様は1日1名」「1日の予約人数を新しい患者様を含めて3名」に限らせて頂いております。この事でご希望の日時に予約が取れないなど、ご迷惑をおかけしている事をお詫び申し上げます。今回はなぜ予約の人数を制限しなければならないのかご説明いたします。
まず、「1日の予約人数3名」について。漢方薬局において患者様のお話を伺う事は大切な仕事ですが、それと同じ位大切な作業に「修治」があります。「修治」とは生薬を漢方薬として使える状態にする事です。生薬問屋さんから届く生薬はそのまま使えるものばかりではありません。例えば呉茱萸という生薬があります。この呉茱萸は「枝」を除いて使わなくてはなりません。
先端に小さな枝がついているのがおわかりになりますか?この小さな生薬ひとつひとつを枝がついているかどうか確かめ、枝がある場合はそれを取ってからでないと漢方薬として使えません。患者様が増えるという事はこういった作業も増えるという事になります。他にも様々な作業がありますが、患者様に漢方薬をお渡しする前に作業の時間も確保しないといけません。このような理由で現在、1日の予約人数を3名に限らせて頂いております。
次に、「新しい患者様は1日1名」に関して。新しい患者様には時間を気にせずお話し頂きたい、また病の原因が何で、体の状態が漢方的にどのようになっているか、漢方薬でどのように治療していくか、できるだけわかりやすくご納得頂けるようご説明するため予約の間隔を2時間取っております。また、養生法など生活指導もございます。新しい患者様の予約を複数入れてしまうと、他の患者様が予約を取れない、あるいは、修治などやらなければならない作業ができない状態になってしまいます。このような理由で新しい患者様は1日1名に限らせて頂いております。
患者様にはご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解いただきますようお願いいたします。
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